授業名 | 卒業研究3(99PQ325) | 授業名(英) | Undergraduate Thesis 3 |
教員名 | 立花 研 | ||
開講年度学期 | 2020年度 前期~後期 | ||
曜日時限 | 前期(集中講義)、後期(集中講義) | ||
開講学科 | 薬学部薬学科 |
単位 | 2.0 | 学年 | 6年 |
区分 | 卒業研究 | 課程 | 必修 |
概要 | 薬剤師として、また、創薬研究者として、薬学の世界に於いて人類の健康・福祉の向上に貢献し得る一人の薬学人として活躍するためには、現場で日々目まぐるしく変化する状況に対して何が問題であるかを科学的根拠をもとに見抜くと共に、如何に迅速かつ的確に最善の方法で対処しうるかが極めて重要である。その思考方法はまさに「研究活動」と一致するものである。更に、薬学領域のより一層の進歩を世界レベルで遂げるためには、研究活動という不断の努力がどの分野においても必要不可欠である。 「卒業研究1~3」では、薬学・医療の進歩と改善に資するために、研究を遂行する意欲と問題発見・解決能力を身につけることを目的とする。即ち、「研究活動」のプロセスを通して、知識や技能を総合的に活用して問題を解決する能力を培う。また、研究室における集団生活を通じて、信頼される社会人となるための豊かな人間形成を目指す。 卒業研究3では、卒業研究1及び2で習得した知識・技能をもとに、継続して自身の研究テーマに沿って実験研究を実施する。また、これまでに得られた研究成果を卒業論文として発表できるように各自の研究テーマの独創性、基礎および臨床等の現場における位置づけについての再確認や実験(データ)の追補を適宜行う。最終的には研究成果発表のための資料作成を行なった後、研究成果を卒業研究発表会で発表するとともに卒業論文を期日までに提出する。 さらに、卒業論文もしくは卒業論文予定の内容を各種学術集会(フォーラム衛生薬学・環境トキシコロジー、日本毒性学会学術年会、日本薬学会九州支部大会、日本薬学会年会、等)に積極的に発表するとともに学術論文に投稿する。 |
達成目標 | 卒業研究1及び2に示された達成目標への到達を前提として、改めて以下の項目達成に向けて努力する: 1. 現象を客観的に捉える観察眼をもち、論理的に思考できる(コアカリ G-(1)-3) 2. 研究課題に関する国内外の研究成果を調査し、読解、評価できる(コアカリ G-(3)-1) 3. 課題達成のために解決すべき問題点を抽出し、研究計画を立案する(コアカリ G-(3)-2) 4. 研究計画に沿って、意欲的に研究を実施できる(コアカリ G-(3)-3) 5. 研究の各プロセスを適切に記録し、結果を考察する(コアカリ G-(3)-4) 6. 研究成果の効果的なプレゼンテーションを行い、適切な質疑応答ができる(コアカリ G-(3)-5) 7. 研究成果を報告書や論文としてまとめることができる(コアカリ G-(3)-6) |
学習教育目標 | |
成績評価方法 | 卒業研究1および2と同様、指導教員の定めた時間帯に、指導教員の指示・指導した内容について環境保全・労働安全等の安全面の観点から適切に対応することを前提とする。研究に取り組む姿勢を重視することとし、実験報告会や論文紹介を含め正当な理由のない欠席及び遅刻は厳禁とする。 特に、卒業研究3は「卒業研究1~3」の総まとめになるので、これまで以上に主体的かつ積極的な研究活動を求める。 以下に示す項目で判定して総合成績(合計100点)とし、60点以上に到達したものを合格とする。成績評価は大学及び学部が定める成績評価基準によって行う。総合成績が60点に達しなかった者を不合格とする。 各評価項目は以下のとおりとする。 1)自らに課せられた課題と現状を適切に理解した上で、意欲的に研究に取り組みことができる(10点) 2)実験内容と得られた研究結果を総合的に判断して、仮説に対する結論を導くことができる。(10点) 3)2)で考察された結論に対する妥当性を判断するために国内外の研究成果を学術論文や学会報告等で調査し、自らの考えや実験結果を評価し、さらにそれらを基に新たな仮説を提案できる(15点) 4)3)で得られた知見を基に、研究テーマをまとめる上で解決すべき点や行うべき実験計画を立案できる(15点) 5)実験報告会及び論文紹介において効果的なプレゼンテーション資料を作成するとともに、明快なプレゼンテーションおよび適切な質疑応答を行うことができる。(10点) 6) 実験報告会及び論文紹介において、自分の発表以外でも積極的に発言もしくは議論に関与できる(10点) 7)研究成果を卒論発表会や各種学術大会で発表する際に、効果的なプレゼンテーション資料を作成するとともに明快なプレゼンテーションを行うことができる。また、適切な質疑応答ができる(10点) 8)これまでに記録・作成した実験ノートや各種研究報告書を基に、卒業論文(序論・実験方法・結果・考察)や学術論文を作成し、定められた期日内に作成・提出することができる。(20点) |
教科書 | 特に定めないが、衛生薬学・生化学・分子細胞生物学に関する教科書は必ず保有しておくこと。 |
参考書 | 1)トキシコロジー第3版(日本毒性学会教育委員会 編:朝倉書店) 2) THE CELL 細胞の分子生物学 第6版(中村桂子、松原謙一 監訳:ニュートンプレス) 3)実験医学シリーズ(羊土社) 4)改訂細胞培養入門ノート(井出利憲、田原栄俊 著:羊土社) 5)RNA実験ノート(上・下)(稲田利文、塩見春彦 編:羊土社) 6)改訂第4版 タンパク質実験ノート(上・下)(岡田雅人、宮崎 香 編:羊土社) 7) マウス実験の基礎知識 第2版(小出 剛:オーム社) 8) Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Fourth Edition(Michael R. Green, Joseph Sambrook 著:Cold Spring Harbor Laboratory Press) 9)実験を安全に行うために 第8版(化学同人編集部 編:化学同人) 10)続 実験を安全に行うために(化学同人編集部編:化学同人) 11) バイオ実験を安全に行うために(化学同人編集部編:化学同人) 12) 実験データを正しく扱うために(化学同人編集部編:化学同人) |
履修上の注意 | 卒業研究は、今後永きにわたって薬学人として携わっていくためは必須の経験であり、この経験から得られる科学的見地からの物事の見方・考え方というものはどんな座学を以ってしても習得することはできない貴重なものである。研究室における全ての活動について、主体性をもって積極的に取り組むこと。 人によってはこの科目が一生の中で最後の研究活動となるかもしれない。研究活動に関わらない限り体得できない、科学的根拠に立った物事の論理的思考能力を習得する最後のチャンスなので、これまで以上に真摯にかつ意欲的に研究活動に取り組んで欲しい。また、これまでの研究活動を通して自身の研究テーマをもっと探求したい人には分野としてバックアップする。 なお、アレルギーなど研究を行う上で特別な配慮が必要な場合は予め担当教員に相談する事。 |
授業計画 | 卒業研究3では、卒業研究1および2で習得した知識・技能をもとに、継続して自身の研究テーマに沿って実験研究を実施する。また、これまでに得られた研究成果を卒業論文として発表できるように各自の研究テーマの独創性、基礎および臨床等の現場における位置づけについての再確認や実験(データ)の追補を適宜行う。最終的には研究成果発表のための資料作成を行なった後、研究成果を卒業研究発表会で発表するとともに卒業論文を期日までに提出する。 さらに、卒業論文もしくは卒業論文予定の内容を各種学術集会(フォーラム衛生薬学・環境トキシコロジー、日本毒性学会学術年会、日本薬学会九州支部大会、日本薬学会年会、等)に積極的に発表するとともに学術論文に投稿する。 |
注意 |
- 教員: 立花 研