授業名教職概論(99FT351)授業名(英)Introduction to the Teaching Profession
教員名吉村 高男
開講年度学期2020年度 前期
曜日時限火曜2限、木曜1限
開講学科工学部 応用化学科

単位2.0学年1年
区分教職課程
【科目】
教育の基礎的理解に関する科目
【施行規則に定める科目区分又は事項等】
教職の意義及び教員の役割・職務内容(チーム学校運営への対応を含む。)
課程必修

概要今後の教職科目の履修に際して、学校・教員に関する基礎的事項について理解しておく必要がある。そこで本講義では、「教職とは何か」、「学校とはどのような組織か」、「教員にはどのような資質・力量が求められているか」、「どうすれば教員になることができるのか」、「教員はどのような責任と義務を負っているのか」等を理解できるよう、展開していく。さらに、「チーム学校」としての運営能力の向上を図る。
【実務経験教員による授業】 
本科目の担当教員は、30年を超える教育現場と教育行政の実務経験が豊富であるため、それらを通して培った経験を活かし、同科目の授業内容に併せた議論を展開する。
達成目標具体的な達成目標は下記(1)~(5)であり、教職に関する基本的な必修学習事項を扱う。
(1)教職の意義、他業種との相違、教員の役割について説明できる。
(2)専門職としての教職へのプロセスを説明できる。
(3)教員の服務や処分に関して説明できる。
(4)多様な教育関係情報の収集ができる。
(5)「チーム学校」としての運営能力を理解し、説明できる。
学習教育目標教職の意義や役割、職務内容及び「チーム学校」としての観点から学校組織を捉えることなど、現代社会における教職について客観的・具体的に説明できること。
成績評価方法受講態度及び学習意欲を重視し、毎時間課す「課題レポート」や演習等を評価の対象とする。

評価の観点については、学力の3要素に注目して、評価の割合を以下の通り、設定する。
〇知識・理解及び技能  40%
〇思考・判断・表現    30%
〇関心・意欲・態度    30%

また、達成目標事項に注目して、実施する「課題レポート」内容および演習等について、上の観点別評価を考慮に入れ、総合的に判断して、成績の点数化を以下のように決める。

S:90~100点、A:80~89点、B:70~79点、C:60~69点、D:59点以下不合格

なお、再試験は実施しない。
教科書自作テキスト(各回配布)
参考書各回授業で紹介する。 
履修上の注意

授業計画第1回:「教職概論」に関するガイダンス
●授業内容
(1)本学教職課程での「教職概論」の位置づけ (2)「教職概論」の全体構成の説明と諸注意
[授業外学習の指示]予習:「教育(学)」へのイメージを記述しておく(A4 1枚程度)。

第2回:教員の今日的位置づけ
●授業内容
(1)学校 (2)教員・教師 (3)教員の1日
[授業外学習の指示]復習:「教員の1日」(配布資料)を読み、自身の考えを記述する(A4 1枚程度)。

第3回:教員の職業特性
●授業内容
データにみる学校・教員の実際~教員数、勤務形態、年齢構成・性別、給与
[授業外学習の指示]復習:授業で取り扱ったデータを、文科省HPから確認する。

第4回:教員になるためのプロセス(1)-教員免許・教員養成の仕組み
●授業内容
(1)教育職員免許法による教員免許制度 (2)教員養成の過去・現在・未来 (3)教職観の変遷
[授業外学習の指示]復習:配布プリントをもとに、教員養成の歴史・現状を再度確認する。

第5回:教員になるためのプロセス(2)-教員採用に関する情報収集
●授業内容
(1)公立学校教員・私立学校教員の採用プロセス (2)教育委員会HP等からの情報収集法
[授業外学習の指示]復習:各都道府県教育委員会HPをもとに情報収集を行う。

第6回:教員になるためのプロセス(3)-各都道府県・政令指定都市における教員採用の実際
●授業内容
(1)教育委員会HP等からの情報収集法 (2)各都道府県・政令指定都市、私立学校教員採用の特徴 (3)教育委員会制度
[授業外学習の指示]復習:自身の出身地、または受験希望の公・私立学校の教員採用情報の収集。

第7回:学校教育の変遷―教育目的・目標・教育課程の関係
●授業内容
(1)教育課程の意義 (2)教育課程における教員の役割 (3)学習指導要領の位置づけ
[授業外学習の指示]復習:配布プリントをもとに、教育の目的・目標の関係を再度確認する。

第8回:学校教育の変遷(2)―教育課程と学習指導要領の関係
●授業内容
(1)教育目的・目標と学習指導要領 (2)教育課程の変遷
[授業外学習の指示]復習:配布プリントをもとに、教育課程の変遷を再度確認する。

第9回:教員の仕事(1)―教科指導
●授業内容
(1)中間ポートフォリオの作成(※各自のりを持参すること) (2)教科指導の実際
[授業外学習の指示]予習:これまでの学校生活を振り返り、印象に残っている授業とその理由を記述しておく(A4 1枚程度)。

第10回:教員の仕事(2)―教科外指導
●授業内容
(1)学級経営 (2)生徒指導 (3)進路指導
[授業外学習の指示]復習:授業で取り上げたテーマに対する自身の考えを記述する(A4 1枚程度)。

第11回:教員の仕事(3)―校務分掌、部活動
●授業内容
(1)校務分掌 (2)部活動の指導 (3)保護者・地域社会との関係
[授業外学習の指示]復習:授業で取り上げたテーマに対する自身の考えを記述する(A4 1枚程度)。

第12回:教育公務員の服務と責任
●授業内容
(1)資格と任用 (2)職務上・身分上の義務 (3)懲戒処分、分限処分
[授業外学習の指示]復習:配布プリントをもとに、教員の服務を再度確認する。

第13回:「チーム学校」としての教員集団への変容と組織化
●授業内容
(1)職場集団と同僚性 (2)教員集団の変容 (3)専門職としての教職の課題 (4)、「チーム学校」としての組織運営の理解を深める。
[授業外学習の指示]復習:配布プリントをもとに、学校組織の変遷を再度確認する。

第14回:教員の資質・能力の向上と研修
●授業内容
(1)教員として求められる資質・能力 (2)研修の意義 (3)研修の種類
[授業外学習の指示]復習:授業で取り上げたテーマをもとに、研修の意義等について自身の考えを記述し、特に「チーム学校」としての組織運営の視点から、自らの資質・能力を活かすことを論述できるようにする。

第15回:学校改革と教員に期待される役割の行方
●授業内容
(1)教育改革の時代の学校 (2)教育の中核センターとしての学校と教員 (3)講義のまとめ(ポートフォリオの作成)
[授業外学習の指示]予習:本講義の達成目標を参照し、自身の理解度を自己評価する。

第16回:レポート作成(課題を与えてレポートの作成と評価規準を示す。)
第1回~第15回までの授業内容の達成度を確認する。

注意