授業名道徳教育(99FT313)授業名(英)Moral Education
教員名大川 洋
開講年度学期2020年度 後期
曜日時限集中講義
開講学科工学部 応用化学科

単位2.0学年3年
区分教職課程
【科目】
道徳、総合的な学習の時間等の指導法及び生徒指導、教育相談等に関する科目
【施行規則に定める科目区分又は事項等】
道徳の理論及び指導法
課程

概要道徳教育の基礎的な理解を得ると同時に、学校における道徳教育の担い手としての自覚と責任感を培う。道徳教育の意義や原理・理論等を踏まえ、学校の教育活動全体を通じて行う道徳教育及びその要となる道徳科の目標や内容、指導計画等を理解するとともに、教材研究や学習指導案の作成、模擬授業等を通して、実践的な指導力を身につける。
達成目標1. 道徳の本質(道徳とは何か)を説明できる。
2. 道徳教育の歴史や現代社会における道徳教育の課題(いじめ・情報モラル等)を理解している。
3. 子どもの心の成長と道徳性の発達について理解している。
4. 学習指導要領に示された道徳教育、道徳科の目標および主な内容を理解している。
5. 学校における道徳教育の指導計画や教育活動全体を通じた指導の必要性を理解している。
6. 道徳科の特質を生かした多様な指導方法の特徴を理解している。
7. 道徳科における教材の特徴を踏まえて、授業設計に活用することができる。
8. 授業のねらいや指導過程を明確にして、道徳科の学習指導案を作成することができる。
9. 道徳科の特性を踏まえた学習評価の在り方を理解している。
10. 模擬授業の実施とその振り返りを通して、授業改善の視点を身につけている。
学習教育目標
成績評価方法小テスト等による平常点(30点)、模擬授業の学習指導案および模擬授業(30点)、学期末のレポート(40点)。
教科書教科書は指定しない。
参考書「中学校学習指導要領」(最新版)の第 1 章「総則」と第 3 章「特別の教科 道徳」 『中学校学習指導要領解説 特別の教科 道徳編』(最新版) 『私たちの道徳 中学校』文部科学省(平成 26 年) 『中学校道徳 読み物資料集』文部科学省(平成 24 年) その他、テーマ別にまとめた参考文献のリストを配付する。
履修上の注意

授業計画第1回 1. オリエンテーション
内容: 本講義の目的、概要、構成を理解した後、授業内レポート「私の受けた道徳教育」を作成し、
         ディスカッションを行う。
第2回 2. 学校における道徳教育の実際(第1回)
内容: 学習指導要領の中の道徳教育に関する記述を確認し、道徳教育の全体計画と年間指導計
         画の事例を考察する。
第3回 2. 学校における道徳教育の実際(第2回)
内容: 読み物資料を使用した道徳の授業実践事例を考察する。
第4回 2. 学校における道徳教育の実際(第3回)
内容: 『私たちの道徳』の活用について考察する。また、道徳の学習指導案の作成のポイントを理
         解する。
第5回 3. 子どもたちの「規範意識の低下」をどう捉えるか
内容: 子どもの規範意識を高める道徳教育はどうあったらよいかを考察する。
第6回 4. 道徳教育の歴史ー明治時代以降の日本の道徳教育の変遷ー(第1回)
内容: 明治時代の道徳教育の歴史についての理解を深める。
第7回 4. 道徳教育の歴史ー明治時代以降の日本の道徳教育の変遷ー(第2回)
内容: 教育勅語から終戦までの道徳教育の歴史についての理解を深める。
第8回 4. 道徳教育の歴史ー明治時代以降の日本の道徳教育の変遷ー(第3回)
内容: 戦後の道徳教育の歴史についての理解を深める。
第9回 5. これからの道徳教育の課題と展望(第1回)
内容: 教師と生徒、生徒相互の人間関係の深化について考察する。
第10回 5. これからの道徳教育の課題と展望(第2回)
内容: 学校・家庭・地域社会の連携について考察する。
第11回 5. これからの道徳教育の課題と展望(第3回)
内容: 人権、生命倫理、環境倫理、情報モラルなど、新しい倫理的要請を踏まえた内容の改造に
         ついて考察する。
第12回 6. 道徳の模擬授業(第1回)
内容: 作成した学習指導案をもとに、小グループに分かれて模擬授業をする。模擬授業の自己評
         価票および相互評価票を作成し、授業研究を行う。教材研究の方法についての理解を深め
         ると同時に、授業改善の方法を学ぶ。
第13回 6. 道徳の模擬授業(第2 回)
内容: 作成した学習指導案をもとに、小グループに分かれて模擬授業をする。授業研究を行い、
         授業実践力向上のための課題を確認する。
第14回 7. 道徳性の発達理論
内容: ピアジェ、コールバーグからギリガンの「ケアの倫理」まで、道徳性の発達理論を学び、教育
         実践との関連性を考察する。
第15回 8. 道徳教育の本質
内容: カントの哲学を踏まえ、道徳の本質は自律であることを確認する。また、デュルケムの『道徳
         教育論』とベルクソンの『道徳と宗教の二つの源泉』を通して、道徳教育の特色を考察する。
         さらに、徳は教えられるかどうか、道徳教育の原理を考察する。最後に、ノディングスの「ケア
         リング」の哲学を紹介し、学校における道徳教育の担い手に必要な資質について考察する。

注意


  • 教員: