授業名 | 教育課程論(99FT306) | 授業名(英) | Curriculum Theory |
教員名 | 吉村 高男 | ||
開講年度学期 | 2020年度 後期 | ||
曜日時限 | 月曜5限 | ||
開講学科 | 工学部 応用化学科 |
単位 | 1.0 | 学年 | 3年 |
区分 | 教職課程 【科目】 教育の基礎的理解に関する科目 【施行規則に定める科目区分又は事項等】 教育課程の意義及び編成の方法(カリキュラム・マネジメントを含む。) | 課程 | 必修 |
概要 | この科目は、教育職員免許法施行規則に定められた「教育課程の意義及び編成の方法に関する科目」に該当する。教育課程(カリキュラム)の意義、教育課程論の歴史的展開、日本における教育課程改革の歴史、戦後日本における学習指導要領の変遷、観点別評価を踏まえた指導と評価の一体化など、今までの我が国における教育観を概括する。さらに、教育政策の国際的動向と我が国の教育文化を踏まえた、今後の教育課程改革の視点を示し、多様な観点からの評価を含めた「カリキュラム・マネジメント」についても理解を深める。 【実務経験教員による授業】 本科目の担当教員は、30年を超える教育現場と教育行政の実務経験が豊富であり、学習指導要領の作成にも係わっており、それらを通して培った経験を活かし、同科目の授業内容に併せた議論を展開する。 |
達成目標 | 教育課程(カリキュラム)の概念、教育実践におけるそれらの位置づけを確認すると同時に、教育課程開発・実践・評価の観点と方法が理解できる。 |
学習教育目標 | 初等・中等教育現場で編成される教育課程は、学校教育法施行規則を根拠とした学習指導要領で規準が示されている。我が国における学習指導要領の変遷・歴史を振り返り、学習指導要領に示された総則、教科の目標と内容、特別活動や、教育活動における指導と評価の一体化の在り方等について議論を展開することで、日本の教育における教育課程(カリキュラム)編成の特色について理解する。 |
成績評価方法 | 受講態度及び学習意欲を重視し、毎時間課す「課題レポート」や演習等を評価の対象とする。 評価の観点については、学力の3要素に注目して、評価の割合を以下の通り、設定する。 〇知識・理解及び技能 40% 〇思考・判断・表現 30% 〇関心・意欲・態度 30% また、達成目標事項に注目して、実施する「課題レポート」内容および演習等について、上の観点別評価を考慮に入れ、総合的に判断して、成績の点数化を以下のように決める。 S:90~100点、A:80~89点、B:70~79点、C:60~69点、D:59点以下不合格 なお、再試験は実施しない。 |
教科書 | 自作テキスト・資料を使用する。 |
参考書 | 教育小六法 2019年(平成31年度)版 学陽書房、小・中・高等学校学習指導要領 文部科学省(2008年、2009年3月告示)、吉村高男著「教育課程改革の視点-山口県の教育文化と教育政策の国際的動向を踏まえて-」 至誠館大学 研究紀要 第1巻, 63-72, 2015 |
履修上の注意 |
授業計画 | 第1回 学校教育と教育課程 学校教育と教育課程の編成について理解する。学校教育では、教育基本法や学校教育法等の法令に基づき適切な教育課程が編成されていることを理解する。 第2回 教育課程の意義と編成について 学校において編成される教育課程は、学校教育目標に基づいて行われ、それらは我が国における法令に準拠していることを理解する。 第3回 戦前日本の教育制度について 我が国の教育制度の歴史について、文部省設置の明治4年から第二次世界大戦までを概括し、それらの内容を理解する。 第4回 戦後日本の学習指導要領の変遷(1) 第二次世界大戦後に、連合軍最高司令官マッカーサーに提出された「米国教育使節団報告書」の示す「生徒が出発点」でなければならないとする観点から制定された「学習指導要領(案)」から「スプートニク・ショック」を受けて作成された、濃密な教育内容を導入した「現代化カリキュラム」までを概括し、それらの変遷内容を理解する。 第5回 戦後日本の学習指導要領の変遷(2) 濃密な学習内容について行けない多数の生徒を生んだ反省のもと、「ゆとりカリキュラム」や、学習過程・変化への対応力を形成的に評価する「新学力観」に基づいたカリキュラム編成、さらに今日の「生きる力」を育成するカリキュラムまでの学習指導要領の変遷内容を理解する。 第6回 教育課程における指導計画の作成について(1) 教育課程の指導計画の作成を行う際、実際の場面を想定して、学校の特色や生徒の特性・実態に即したものを作成することができるようにして、カリキュラム・マネジメントの手法も理解する。 第7回 教育課程における指導計画の作成について(2) 観点別評価、及び指導と評価の一体化といった、今日の教育現場における学習活動の根幹に係わる教育課程の編成について学び、カリキュラム・マネジメントの視点から理解を深める。 第8回 まとめと小論文作成 これまでの学習内容の総括をする。 |
注意 |
- 教員: 吉村 高男