授業名 | 特別演習Ⅱ(99FA435) | 授業名(英) | |
教員名 | 井口 眞 | ||
開講年度学期 | 2020年度 前期~後期 | ||
曜日時限 | 前期(集中講義)、後期(集中講義) | ||
開講学科 | 大学院 工学研究科工学専攻 |
単位 | 2.0 | 学年 | 修士課程2年 |
区分 | 専門共通 特別演習 | 課程 | 必修 |
概要 | 研究室では、分子結晶や自己組織性材料、イオン液体などの分子集合体を研究対象として、興味ある物性を示す物質の合成・結晶作成・物性測定・物理的解釈の一連の研究を行い、伝導性、磁性などの物性の発現機構の解明し、その知見を基に新たな機能をもつ物質を探索している。この講義では、①テキストの輪講、②英文の輪読、③実験報告の3つの事項を継続的に行い、研究を進める上で必要となる科学的知識の修得、日本語と英語の読解力と表現力の養成、研究をまとめ、発表する能力の向上を目指す。 |
達成目標 | |
学習教育目標 | |
成績評価方法 | 参加姿勢の評価は、予習、資料の準備の状況、輪講中の積極性、理解しようとする努力によって行う。輪講、講読は、日本語、英語を正しく使うことを意識していること、資料作成を含め、わかりやすく、丁寧に説明しようとすること、質問に対する応答、及び、輪講後の理解を深めようとする姿勢から評価する。 下級生に対する指導についても評価に含める。 S:90~100点A:80~89点、B:70~79点、C:60~69点、D:59点以下(不合格) |
教科書 | 新・元素と周期律 井口 (裳華房) 有機物性化学の基礎 齋藤軍治著(化学同人) 液晶科学実験入門(日本液晶学会編) 分子科学とは-そのあらまし-(学振新書、日本学術振興会) 英文は配付する。 |
参考書 | 「理化学辞典」「物理学辞典」「物性科学辞典」などは研究室に備えてある。必要に応じて、SciFinderによる文献検索、図書館を利用する。 |
履修上の注意 | 輪講、英文読解、実験報告は、専門的な内容を学ぶだけはではなく、表現力や英語力を身につけるためにも重要である。自分の能力、知識を活用して積極的に取り組むと共に、与えられた助言を理解するように努め、研究に活かしていくことが求められる。 輪講は学部4年生と一緒に行うが、同じ書籍でも繰り返し輪講することで理解を深め、学部生への指導を行い、内容の解説を行うことも求められる。 |
授業計画 | 1.「新・元素と周期律」の輪講 「我々の生活を支えている物質は、周期表の110種あまりの元素が化学結合によって分子を形成し、さらに固体や液体に凝集することによって多彩で有用な性質を生み出している。そのため、新たな物質を開発し、探究するには、元素と化学結合の理解が重要となる。」 このような物質観のもとに、本書では、水素、元素の誕生、周期律と周期表について解説し、その後、元素の各論--歴史、分布、物性--について書かれている。学部での化学の基礎事項を確認しながら、新たな物質の開発や物性研究の行うために役立つ「化学結合」の理解を深めることを目標として輪講を行う。院生として学部生に教えることも求められる。 2.英文輪読 化学、環境、食品、医薬品などの幅広い内容の英文雑誌の記事を輪読することから始める。1~2回で輪読できる短い英文を選び、最後まで読み通し、概要をつかむことのできる英語力を身につける。次第に長い英文を選び、最後にletter程度の学術論文を読み、報告してもらう。英語に慣れ、英文法の知識や語彙を増やし、学術論文の内容を正確に理解できる能力を養う。 3.実験報告 実験ノートの内容をまとめて資料を作り、報告する。その際には、実験の様子が明確に伝わるように考えながら準備する。8月、12月にはそれまでの成果をまとめて報告する。研究をまとめる方法、報告書の書き方、図や表の作成方法、発表方法を学ぶ。 学会発表にも利用できるような丁寧な図表の作成を心がける。 4. 発表 修士課程M1の中間発表会、M2の業績報告会の他、、日本化学会春季年会、同中国四国支部大会、分子科学討論会での発表など、成果がまとまったら学内外での発表を行い、自分の成果を自分のことばで正確に伝えることの難しさを知ることが大切である。 また、成果を学術論文に発表する。 |
注意 |
- 教員: 井口 眞